だるねこ日記 2冊目

SPARKS GOGOのLIVEレポ&日記

たいがー・りーイベント 「潔癖症を治さnight」

衝撃的なお知らせが舞い込んできました
たいがー・りーが自分の潔癖症を治そうとするイベント「潔癖症を治さnight」を開催するとのこと
しかもゲストはあこがれの乙幡啓子さんと片桐仁さん!

迷いましたが(1分)、以前から興味があったのではるばる阿佐ヶ谷ロフトに行くことに!

結果をいえば、めっちゃくちゃおもしろいイベントでした
行ってよかった〜〜!
(ちなみにテッチが見にきてたぞ)

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舞台には片桐さん、乙幡さん、進行役のカルロス矢吹さん、そしてたいがー
内容としてはたいがーの症状と病歴の説明
そしてその治療法を3人が考え、精神科のお医者さんにジャッジしてもらうというもの

自分の症状について説明をするたいがー
主なものを箇条書きで説明してみましょう

◯ドアノブ、つり革、エレベーターのボタンにさわれない
(常に使い捨てビニール手袋着用)
◯地面(道路、床、土)にさわれれない。それにつながるものも恐怖の対象になる
(靴に小石が入ったら、その靴下と靴ごと捨てる。今まで6足捨てた)
◯基本的に男にはさわれない
(※女好きという訳ではなく、過去の偏見に基づいた理由がある)
◯外食するときは、運ばれてから20分たってからでないと食べられない
(彼の理論では20分たつと、料理についてる菌が死滅するので)
◯電車にはなるべく乗りたくないが、乗らないと生活できないので乗る。つり革などは一切持てないし座れない。人に触れられないので満員電車が駄目。よって外出すると、電車がすく夜10時以降でないと家に帰れない

ちょっと聞いただけでも壮絶

基本的にたいがーの世界には、そこら中に毒のような「死の粉」というものが存在しており、それに恐怖する毎日なのだ
(のちに片桐さんが「デスパウダー」と命名
正確には、「デスパウダーにより自分が死ぬ」というより、「デスパウダーの媒介者となり他人を汚染する」ことに恐怖を感じているらしい

ちなみにイベント中のたいがーは普通に見えるのであるが、これは「アドレナリンが出ているときはいろいろなことが大丈夫になる」とのこと


たとえば外食でお寿司は食べられるのだそう

◯片桐さん
「そんな!おっさんが握ってるし一番ダメなやつじゃん!!」←全力でつっこみ

◯たいがー
「寿司は好物なので、嫌悪感よりアドレナリンの方が勝るんです!」

同じ原理で「女の子とキスなどはできるのか」という質問に対しても「その女子に対するアドレナリンの方が勝る」のでOKらしい


しかし、いかにドライな東京砂漠とはいえ、世間の人は結構優しいらしい
たいがーにはコンビニと薬局、100均という行きつけの3店があるのだが、彼はお金に触ることができない
よって携帯でバーコード決済するのだが、決済時に「すみませんが、携帯に絶対触れないように読み取ってもらえますか?」とお願いする
するとその3店では数回しかお願いしてないにもかかわらず、いつでもどの店員さんでも同じように対応してくれるようになったのだそう

◯たいがー
「それらの店では、初めての店員さんでも同じように対応してくれるんです」
「絶対、朝の朝礼とかで情報を共有していると思います」

はたまたある日の電車乗車時のこと
その日は打ち合わせがあったのだが、台風などの影響でダイヤが大幅に乱れ、満員電車に乗らざるを得ない状況だったそう

切羽詰まったたいがーは乗車時に
「みなさんすみません!スペースを空けてください!!」と叫びながら乗車(マジ)

◯たいがー
「人に触れるくらいならヤベー奴と思われた方がいいので」

でも優しい人はいるものです
たいがーの前に立っていた体格のいい男の人は何かを察したようで、周りの乗客からなんとなくたいがーを守ってくれたそう

しかし悲劇は起こる
その日電車はいつもより揺れが激しく、その男の人はたいがーの方向によろけてしまった
しかしたいがーはその人を手で支えることはできない(男にはさわれないから)

で、仕方なく一番接地面の少ない指の関節部分でその人を押し返す
客観的に見れば、守ってくれていた優しい男性に揺れるたびに正拳突きをお見舞いするという状況

笑〜〜
もうよくできたコントにしか見えない〜
潔癖症あるあるコントをひっさげてもう一度お笑い界に返り咲けるレベル

でも彼は彼なりに真剣に最善を尽くして必死に生きてるのだ
(それがまた死ぬほどおかしい)


彼の病歴は小3の時にはじまる
理科の時間に先生が希硫酸を生徒に見せて、「これは硫酸といってすごく危ない液体だ」と説明したそう

そして先生がそのビーカーをトンっと机に置いた瞬間、しずくがわずかに机に飛び散った
さらにそのしずくがさらに先生の袖につくのを見てしまったたいがー少年

恐怖の液体(実際は希硫酸なのでたいしたことない)が世の中を汚染する過程を見たことにより、彼にデスパウダーの元になる概念が生まれてしまった

その後、中高時代は片思いパワー(アドレナリン)が勝り、それなりに普通に暮らしていたが、成人する頃にまた重症化していったとのこと

ちなみに、母親と妹もベクトルは違えど同じような症状があり、彼曰く潔癖症のエリートだそう


ここで、彼が20年ほどやってるラジオの収録の様子を撮影したビデオをみんなで鑑賞

まずラジオ局にたいがーはマスク、白シャツ、3重の手袋といういでたちで登場(見た目ただの外科医)
この時期は特にダメな時期だったそうで、バッグを持つことができず、折りたたみ傘を直接ズボンにつっこんでいるというスタイル(逆にワイルドですらある)
片手にペットボトルを持っているが、置くことができないのでずっと小脇に挟んだまま

スタジオの扉はラジオの相方のカタパットくんに開けてもらい、椅子に座れないので立ったまま収録スタート
(マイクから遠いので音声さんは困るらしい)

収録が終わったら、ペットボトルをゴミ箱に慎重に捨て(←リバウンドを恐れている)、観葉植物に当たるのがイヤなのでわざわざ狭い隙間を通って外に出る

そして駅の改札を通るのだが、Suicaが触れないように15センチほど上からかざして(ちゃんと読み取ってくれる)帰宅
これでビデオは終わりなのだが、このSuicaをかざすシーンが一番会場の爆笑を誘った


ちなみに家でも基本的に手袋着用
外出着を部屋に持ち込むのがイヤなので、玄関で服を脱ぎ、すぐ風呂に入り部屋用の服を着る、寝るときは別の服を着る、という3段階認証を採用
こう言うとすごくきれい好きに聞こえるが、実際は部屋はめっちゃ汚く、3部屋あるうちの1部屋は使えない状態だそう

たいがーには独自ルールを絶対に守らなければいけないという強迫観念が常にあり、潔癖症というより強迫神経症だと思われる
なので実際の清潔さと彼のデスパウダーの対応策にはかなり矛盾がある

しかしそんな彼だからこそできる作品というものが生まれているのだ

草間彌生の見る世界がすべて点状に穴が開いているように(彼女は幼少期から精神病でそう見えるらしい)、彼の世界にはさまざまな粒子が見えているとすれば、彼の一見理解しがたい数々の作品が腑に落ちる

この世の中はデスパウダーだらけ
ありとあらゆるところにデスパウダーは振りまかれ、彼をおびやかしている

一方で、彼には「ぼくの好きな女子」が発する粒子が見えている
「好きな女子」の発する粒子は清らかで、時間や空間を超越する力を持ち、彼を満たしてくれる

私は以前から「好きな女子好きな女子というが、実際にその女子を物理的に手に入れようとは思わないのか」という疑問を持ち、直接本人に聞いたこともあるのだが、「そういうことではない」とのこと
その時はイマイチ納得いかなかったが、このたいがー粒子論の存在を知ったことによって少し謎が解けてきたように思う
(たいがーりー研究者としての道を歩み始めるわたくし)


イベント後半はゲスト3人から解決案の提示
<乙幡案1>
▷無菌室に1週間閉じ込め、むしろ菌を欲するくらいに追い込む

精神科医の回答>
効果があるかもしれませんが、ちょっと過激すぎて逆効果かも

<乙幡案2>
▷嵐が去った後の(クリーンな)無人島に閉じ込める

精神科医の回答>
これも効果があるかもしれませんが、実現は物理的に難しいでしょう

<片桐案>
▷犬を飼う。ウンコの世話をしたりすることにより耐性をつける

精神科医の回答>
犬への愛情が勝れば効果的かも。しかし犬の足を執拗に消毒するなどの弊害がでる可能性も。犬がかわいそう

<カルロス矢吹案>
▷フランスの最高級ワインはおじさんが足でブドウを踏み潰して作るらしい。たいがーさんがそうやってワインを作りみんなに飲んでもらう

精神科医の回答>
これはいいかも。森田療法といわれるもの。自分が触れるものは汚くないという承認になる

協議の結果、ワインはいろいろ難しいので、うどんを踏んで作るのはどうかという結論に
次回のイベントではうどん試食があるかも?


イベントのラスト

◯たいがー
「俺、(片桐)仁ちゃんと握手したことないんだ」
「今なら触れるかも」

「もし今触らないと会場のみんなが死ぬっていうんなら俺は触るよ!!それは絶対に!!」

「みんな声援を送ってくれない?」
「『たいがーがんばれ!』とか『たいがーできるよ!』とか」
「あと誰か女の人が『たいがー私たちを守って!!』って言って!」

そして会場中の大声援の中、彼は必死の形相で両手で片桐仁さんと手のひらを合わせるのである(10秒間)

阿佐ヶ谷ロフトが感動的なシーンで包まれ大団円で終了
いや〜 なんだこれ (笑)

このイベント2回目もあるらしい
行きたい〜〜〜〜〜〜
おもろすぎるーーーーーーー!!


ちなみに私も解決法を考えてみました

「ヘリコプターでつまみ上げ、ガンジス川に落とす」というのはかわいそすぎますよね
現実的な案として、「香川県高松市仏生山に2年ほど移住する」という転地療法を提示したい

というのも今年の夏、たいがーちゃんは仏生山の雑貨屋で個展をしていたのだが、2週間ほどそのギャラリーの2階に逗留していたのである
そしてツイッターなどを見る限りでは、そこでの彼はわりと健やかに過ごしてるようだったので

あれなんですよ
東京マジ人が多すぎなんですよ
ザツで汚さに耐性のあるO型の私でさえ、東京で電車に乗ったり人混みに混じったあとの自分の服にすごく嫌悪感がありますもん
あれだけ他人と密着する機会が多いと、デスパウダーの概念がなくたっていろいろ気になってしまう

その点、仏生山のような自転車でスーパーに行ける程度の田舎なら、生活に支障はないし、他人と密着する機会はほぼゼロに近くなります
気候や県民性もおだやかだしね
その暮らしの中でいったん精神をリセットして徐々に耐性を強化していったらどうでしょう
結構いいと思うんですけど

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