だるねこ日記 2冊目

SPARKS GOGOのLIVEレポ&日記

たいがー・りー個展「余白/呼展」(2回目)

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たいがー・りーの個展にまた行ってきました

「またつま」の終了時にも見に行ったんだけど、展示替えがあるというので…

(前回の記事はこちら)

 

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今回の一番の目的は「メンドクサ」を買うこと!!

早めに行かないと売り切れると踏んだ私

「メンドクサ」については下の写真の解説を拡大して読んでくださいf:id:sanpinteacat:20190814114853j:plain

これすごくないですか?発想が

これを売ろうとする発想もすごい

売っているのは概念で、その概念を喚起するための装置としてこのゴミみたいな物体が存在する

 

ちなみにこれをワンフェス(プラモなどの最高峰のクリエイターが出展するイベント)出したらしい

勇気!

 

メンドクサのロゴはカタカナver.と英語ver.「Mendokusa」があり、私が行った時はもうカタカナver.は売り切れ

英語ver.もこの日完売

カタカナver.を受注しときました

なんかカタカナの方がかわいいかなと思って…

 

 

新作↓(タイトル忘れた)

ただの木製の枠に手を入れる

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するとなぜか入っている部分と入っていない部分は手の感覚が違う(気のせい)

少しパラレルワールドに踏み入れているような感覚(気のせい)

そのパラレルワールドに入った者同士が触れ合ったら…?

なんか感じませんか?

という作品

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さらに枠を大きくして、顔を出したら?

もっと大きなドアくらいの枠の向こう側へ行ってキミと出会えたら?

 

だそうです…

 

↓これも新作

なんか落書きのようなものを切り取ってマグネットシートに貼り付けたもの

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これは好きな女子が頭が「無」の時に書いた落書き

よくあるじゃないですか。昔なら電話しながら無意識にメモ帳にへんな落書きしたりすること。あれです

 

「俺は好きな女子の『無』を手にいれた!」

喜ぶたいがー

そしてチップ状になったその無の落書きを並べ替えてハート型などを作って遊ぶ

そこに自分の「無」のチップをちょっぴり混ぜてもよいだろう

机の上で彼女と自分の「無」まざりあう…

 

新しすぎるストーカーだ!!

いつも思うけどたいがーが愛してるのは生身の彼女ではなく、彼女を形づくる概念のようなもの

だからヤバいけどキモくはない

すごく不思議

 

↓これはもう代表作の「壁ドンマシーン」

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足でレバーを踏んだら、1人で壁ドン体験ができるマシーン

香川の夏祭りで披露したら、好評すぎて壊れたらしい

 

↓作品名「同時(おなじ)」

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彼女のことがどんなに好きでも、物理的に彼女とまったく同じ視点で物を見ることはできない

この時計の針には、短針にぼくのコンタクトレンズ、長針に彼女のコンタクトレンズが取り付けてある

1日に12回だけ針が重なり、ぼくは君と完全に同じ視点でものを見ることができる

 

お、おう…

 

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ほかにも音源を元にした新作がいろいろ

いろいろありすぎてランダムに作品を披露するたいがー

 

私が聴いた作品

 

とある女子高生

その子には片思いの男子がいる

その女子にたのんで、その男子への「好き」の気持ちを10段階評価して、毎晩自分の部屋で録音してもらう

 

「□月□日 今日はいろいろ話せた。うれしかった」

「8(←彼の好きレベル)」

 

「□月□日 今日はみんなで◯◯した。彼は◯◯だった」

「8」

 

などと、彼にまつわる毎日のできごとを少し話して、好きレベルを発表する

 

こんな日の録音が何日も続き、だいたい好きレベルは毎日「8」

何かいいことがあったらしく「やっぱり好きだと思う。10」という日もあった

 

ある日の録音は、少し沈んだ声ではじまった

具体的ではないが、何か彼女にとってよくないことが分かったらしい(彼に好きな人がいるとかそんな感じ?)

いつもの彼女の声はまじめそうな落ち着いた感じだったのだが、その日は嗚咽をこらえているような声だった

泣いてるのかもしれない

 

でも彼女は涙をこらえながら、「8」とつぶやくのである

 

顔も知らない女子高生だけど、彼女のひたむきそうな声を聴いて泣きそうになった

 

て、いうかこのお願いをしてよく女子高生が引き受けてくれたな〜

目的もよくわからない作業だし、超プライベートなことなのに女子高生が真摯に取り組んでいるのがスゴイ

 

今時の高校生なんて(しかも横浜の子)垢抜けているし、スマホも持ってて情報に溢れていてスレたガキばかりだろうと思いがちだけど、中身はちっとも昔と変わってないのかもしれない

 

彼の一挙一投足に心踊ったり胸がはりさけそうになったり…

大林宣彦監督が撮る尾道の昭和の女子高生みたい

ピュアさに心が動かされる

 

たいがー・りーはこんな感じの宝石を独自の方法で拾い上げ、私たちに見せてくれる

 

このギャラリー(わりと狭い1部屋)に入るとたいがーちゃんがえんえんと作品解説や、音源披露をしてくれる

来場者はついつい長居してしまい、2、3時間いる人はザラ

ワンフェスに行くため不在だった期間は、なんと彼に電話をかければ作品解説してくれるという驚異のホスピタリティシステムを採用してた

 

たいがーを見ていると、すごく希少な種類のヤドカリが殻も持たずに一心に海を目指しているのを見てるような気分になる

 

彼のわけのわからない一心さと無防備さ(なんせ殻がない)を見て、「どうにかしなきゃ!」という保護欲に駆られる人がぽつぽついるらしく、彼をテレビに引っ張ったり、グッズを作ったりという動きがあるみたい

 

かくいう私もクラウドファンディングに参加〜

キトクな方はぜひ!

 

メンドクサが買えなかったので、TOYTOYTOYでカワイイおみやげを買って帰った

木彫アーティストのムラバヤシケンジのドクロバッヂ

高橋信雅という人のオバケポストカード

ことでんパスケース

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このパスケース、ことでんICカードを入れると窓からことちゃんがのぞく仕様

でも私ことちゃんカード持ってない!! てかことでん乗らね〜

ショック!