やくまLIVEに前にたいがーちゃんのLIVEで阿佐ヶ谷ロフトへ~
たいがーLIVEは3回目
知らない人のために説明すると、たいがー・りーは昔エンタの神様とかで活躍した芸人
今は芸人をやめて放課後片想い系妄想発明家と名乗って訳の分からない発明をしている
「余白」はその訳の分からない発明品を説明&実演しながら発表する実験的なLIVE
LIVEにはクリエイターの人もちらほら来てる模様
今回もまた後方にテッチがいた! きゃー!
そして壁際には私の憧れのクリエイター乙幡啓子さんも!
わたくし今回強く確信しましたね
2014年に初めてたいがーLIVEを見て思ったことは間違いなかったと
彼は本物
まだ誰にも認められてないけど強い輝きを放つ本物の現代アーティストであると
(本人は自覚なさそう)
エンタや音楽ライブ関係でしか知らない人はたいがーのことを「たいしておもしろくない芸人」だと思ってると思う
私もエンタ時はビデオを早送りするくらい嫌いだった
LIVEに来たら認識が変わる
↓以下テキトーレポ(トーク意訳、作品名あやふや)
たいがーと発明品被験者の砂川くん(芸人さん?)、サポートの人が登場
赤Tシャツに学ラン、ウォッシュジーンズにハート型サングラスといういでたちのたいがーちゃん
この人わりときれいな顔立ちなのになぜかヘンな服やアイテムを装着するんだよねー。謎
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作品「声ピストル」
おもちゃのピストル(というかロケットランチャー)の先端にマイクが仕込んである
ボタンを押すとそこから「女子が好きな人へ『好き』と言ってる声」が出るという発明品
このピストルの銃口を砂川くんの胸に当て、ボタンを押すと可愛い女の子の声で「好き」と音声が発射
そんだけのことなんだけど、自分の胸に向かって結構な音量の「好き」の声が響くのは相当クるみたい
砂川くんやほかの何人かが体験して、ハートにダメージを受けていた
私も見てるだけでもすこし被弾。なんかグっとくる
異性に真摯な声でまっすぐ「好き」と言われる経験って人生にそう何度もないもんね
人によっては一度も体験せずに死んでいくだろうし
そんな人に疑似体験させる発明品
おもしろい!
えっ 俺はリア充だから意味分かんない?
ああ、部屋から出てってもらえますかね
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作品「恋の防弾チョッキ」
○たいがー
「女の子って無意識に『ズキューン』と撃ってきますよね」
「好きな人に向けてならいいけど、関係ない人にも撃ってくるのはやめてもらいたい」
「俺は中学の時サッカー部で女子とはまったく話せない中学生だったの」
「ある放課後、サッカーの練習してたらボールが隣のテニスコートに入っちゃって…」
「そしたらテニス部の女子がボールを俺の方に蹴り返してくれて、ニコッと俺の方を見て笑ったんですよ」
「もう俺はそれで『ズキューン!!』ときちゃってそれからいつも彼女のことばかり意識してた」
「廊下ですれ違っても小さくズキューン! 何をしてもズキューン!」
「その子にはテニス部の彼氏がいて俺には絶対チャンスはない」
「もう毎日苦しくってしょうがないわけ。何にもできない」
「そこで俺は中高生のそんな苦しいズキューンから身を守る防弾チョッキを発明しました」
トルソーに掛けられた紙でできたベストを披露
耳無し芳一みたいになにやら文字みたいなものが全面びっしり書かれてて異様
○たいがー
「このベストはとある実在の受験生の勉強ノートの紙でできてます」
「受験生は恋なんかしてる場合じゃなくて必死に勉強している。その勉強に向けた必死の念ならばこのズキューンを弾きかえせるはず」
たいがーがベストの材料使った大学ノートを見せてくれた
「俺にとっては8億円の価値があるノート」らしい
ノートには隙間なくびっしり青いボールペンでなにか文字が書かれており怨念を放つかのよう
とにかくなにかを必死にやった人、過大なストレスがかかった人が書いたものというのが分かる
たしかにこの念のこもった文字ならばほんのり甘酸っぱい恋のズキューンなど弾き返しそうだ
このベストが有効かどうか実験をはじめるたいがー
ベストをみずから装着し、砂川くんに声ピストルで撃ってもらうのだ
最強のほこ×たてがここに!
結果は!!
はたしてたいがーは見事ベストで恋のズキューンから身を守ることができたのである
ぱちぱちぱち…(拍手)
(大丈夫? ついてきてる?)
と、まあこんな具合に作品の紹介が続く
基本的に中高生の恋心や青春の甘酸っぱさせつなさを追体験するようなものが多い
スピーカーから出る声を見ようとする試み「見声」
高校で偶然採取した学生の声を鑑賞する「DJ漁師」
新しいカップル体験ができるハブラシ
などなど…
たいがーの代表作品「声花火」も新音声を披露
(↓声花火については前々回のレポを参照)
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ラストの作品
○たいがー
「今、世界的に人気のギタリストMIYAVI(ミヤビ)って知ってる? カッコいいよね!」
「俺はこれから彼とセッションしようと思います」
コーヒーの空き缶とわりばしとゴムで作ったヘボい楽器(楽器ともいえないようなゴミ)を取り出したたいがー
○たいがー
「俺が34歳くらいの時、ほとんど毎日いっしょにいた女の子がいた」
「彼女は『私は宇宙から来た位の高い人間なの』とか言っちゃうような変わった子だったけど、話も合って毎日とても楽しかった」
「でもある日突然彼女はいなくなった」
「昨日までフツーに一緒に遊んでいたのに」
「3ヶ月くらい一緒にいたのに、いつでも会えると思っていた俺は彼女の連絡先を聞いていなかった」
彼女の事情は分からない
何かのっぴきならない事情があったのか、単に生活環境を一新したくなったのか
はっきりしているのは彼女の中のたいがーの存在の軽さ
いきなり自分の人生から排除しても構わなかったしフォローする必要性も感じてない
この事実はどんなにたいがーをとまどわせ傷つけただろう
○たいがー
「俺はその時はじめて『その子が住んでいそうな街の駅をうろうろする』ということをやった」
「でも彼女はいなかった」
「冷蔵庫に彼女が残したコーヒーの空き缶があった。何かの時に分けてくれたわりばしとゴムも」
「それを使って俺はこれ(ゴミのような楽器)を作った」
そして流れるMIYAVIの激しいギターサウンド!
べんべんとマヌケな音を響かせるゴミ楽器でMIYAVIと妄想セッションするたいがー!
(ちゃんと舞台にはMIYAVIの身長に合わせたマイクスタンドを設置してある)
恐ろしいことに彼は(タイプじゃないのに)とてもカッコ良く見えた
今や世界をまたにかけるサムライギタリストMIYAVI
彼の隣に並ぶには、ミュージシャンなり著名人なりある程度のランクの人でなければならない
でもたいがーはそんなMIYAVIと魂レベルで対等の位置に並ぶ手段を編み出した
34歳のたいがーのせつないやるせない強い想いがこもった楽器
それは霊性を帯びてただの楽器ではなくなる
そしてそのエピソードを聞いて共鳴した人の想いがそれを増幅しもする
そんな楽器が放つ波動は、一流アーティストが放つそれと(方向性は全然違うけど)魂レベルの高度は同等なのではないか
この理論を利用して彼はMIYAVIと堂々と妄想セッションを繰り広げるのである
OKみなさんまだ残ってる?
わたしは何を言ってるんだ?
分かる人には分かり、分からない人には分からない世界
誰も先を歩いてない世界を確信を持って一歩一歩あるくたいがー
わたくし今回かなり揺さぶられた
まだドキドキしてる
一緒に見てた友達も同じく
また見たい絶対