
▽「本を読んだことがない32歳がはじめて本を読む~走れメロス・一房の葡萄・杜子春・本棚」かまど/みくのしん著
Twitterでバズっていたオモコロの記事を書籍化したもの
授業以外で本を読んだことがないみくのしんさんが初めて名作の短編を読むことにチャレンジするのを実況した本
みくのしんさんはライターなのだが「本を読む=勉強」という悪イメージを持っており、一切本を読まないで生きてきた
(そんなんで文章書けるんか?)
そこではじめて「走れメロス」を読んでみる
1人じゃくじけそうなので、友人のかまど(ライター)に側についてもらい音読をはじめる
ただそれだけなんだけど、これがめちゃおもしろい
みくのしんがなぜ本を読むのが苦手かというと、彼は1行1行文章を頭の中で映像化しているのだ
なんなら映画のようにカット割りまで考えながら読む
そりゃ疲れるから読書する気にならないわけだ
読者はみくのしんの脳内イメージと乱高下する感情を共有しながらメロスを読む
最後にみくのしんは「Netflixで映像化すべきだ!」と叫ぶ
すんごいおもしろい
私はわりと速読する方なので、こんなに豊かにイメージを広げて細かい描写に気にしながら本を読んでいるだろうか?と反省した
普段本をあまり読まない人にもおすすめの1冊

▽「れんげ荘」群ようこ著
積ん読を消化してみよう
(あらすじ)
45歳のキョウコは広告代理店でバリバリ働いていたが、不本意な部署移動を示唆され退社することに
安アパートに引っ越し、貯金を崩しながら月10万でニート生活をすることを決意
それなりに人付き合いしながらのんびり暮らすという話
群ようこにありがちな、独身中年女がスローライフ的な生活をするお話
私は別シリーズの「パンとスープと猫日和」や「かもめ食堂」はすごく好きだけど、これはあまり合わなかったな〜
健康なのに45歳で引退はあまりに早すぎない?
女性の寿命を考えたらあと50年くらいニートなんだけど…
なんだかな〜
ちなみに「パンとスープと猫日和」と「かもめ食堂」は自分の思い通りのスローなカフェを経営していて、そっちは楽しそうな生活でうらやましい

▽「しあわせは食べて寝て待て」水凪トリ著
漫画です
1〜5巻まで出ててまだ続刊
(あらすじ)
さとこは38歳の独身OL。
膠原病をわずらい長時間働けないので、会社員から週4のパートに転職して古い団地で慎ましく暮らしはじめる
大家さんのお婆さんやパート先の人など交流しながら、漢方を生活に取り入れながらスローライフ的生活をする
たまたま似たようなテーマの本が重なりましたね
この漫画はお試し読みでおもしろかったので大人買い
友達に貸したら漢方が気になってたらしく、すごく気に入ってくれた
ちょっとした恋愛とかもありそうな感じでなかなかおもしろい
春にNHKでドラマ化されるそう
しかし時代は変わったな、と思う
「働きマン」がドラマ化されてた時代とえらい違いだ
どっちがいいというわけじゃないけど
今の個人の生活を優先する働き方もいいと思うし、みんながバリバリ上昇志向で働いていたあの時代はあの時代でよかったと思う