だるねこ日記 2冊目

SPARKS GOGOのLIVEレポ&日記

みをつくし料理帖(小説&ドラマ編)

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2020年の私の課題図書は時代小説の「みをつくし料理帖/高田郁」でした
すごくおもしろかったです!
全10巻+外伝1冊でサクっと読めるのでおすすめです
出てくる料理がいちいちおいしそうだし♪

<あらすじ>
天災で孤児になった澪
料理屋の女将に拾われ、女ながら料理人になります
いろいろあって江戸の小料理屋の雇われ料理人をすることに
もともと大阪出身なので江戸との味の違いに苦労しながらも成長する澪

料理が評判になったことで同業者からさまざまな妨害が入ったりしますが、優しい人や愛のある厳しさを持った周りの人にめぐまれ、澪はくじけず前を向いてすすみます

侍の小松原に恋をしたり、不可抗力で花魁になった親友「あさひ太夫」を助けようとしたりさまざまなことが起こりますが、澪は願いを叶えることができるのでしょうか…

私は1巻を半分くらい読んだときに、これは「深夜食堂」とか「美味しんぼ」とかの食を絡めた人情ばなしシリーズなのかと思ってました
舞台は小料理屋で一風変わった客が次々事件を持ち込んで料理で解決…的な淡々とすすむ系

でもぜんぜん違ってましたねー
これは時代小説ですが少女漫画です

ディスってるわけではありません。すごくよくできた少女漫画なんです
作者の高田郁さんの経歴を見たら、本当に前職は少女漫画の原作家をやっていて「やっぱり〜」と手を打ちました

「少女漫画」といってるからといって食わず嫌いはしないで〜。おもしろいので
一応毎回料理を主題にすすんでいくのですが、同時に主人公の澪の人生がガンガンすすんでいきます
舞台は江戸時代ながら、「女が仕事をするということ」、「仕事と恋の選択」、「女同士の友情」とは…
こういう現代にも通じるテーマがガツンとブチ込まれています
展開が早いので10巻があっという間で終わるのがもったいないくらいです

主人公の澪は23歳くらい(当時の感覚でいえば大年増)
眉毛が下がった庶民的な顔で、恋する小松原に「下がり眉」というあだ名をつけられたりします
NHKのドラマでは黒木華が演じていました
これがぴったり!
美人ではないが好感度が高く慣れれば愛らしく見えてくる顔。まさに澪

澪が恋する小松原は小汚い浪人風で口が悪く、でも料理に一家言持っているという侍
森山未來が演じてました
悪くはないんですが私的にはオダギリジョーの方がイメージに近いですね

みをつくし料理帖は何度も映像化されているのですが、NHKのドラマの配役はおおむね原作のイメージを壊さない感じで良かったです
ほかの局の配役はわりとひどいです

<配役比較>
【澪】(下がった眉の頑張り屋の女料理人)
黒木華NHK)、北川景子(テレ朝)、松本穂香角川映画

【小松原】 (澪が恋する浪人風の口の悪い侍)
森山未來NHK)、松岡昌宏(テレ朝)、窪塚洋介角川映画

あさひ太夫 】(ツリ目で絶世の美女の花魁)
成海璃子NHK)、貫地谷しほり(テレ朝)、奈緒角川映画

黒木華北川景子が同じ役をするなんかありえます?
テレ朝版の北川景子貫地谷しほりはどう考えても配役が逆
美しい北川景子は花魁のあさひ太夫にぴったりだし、頑張り屋さん感のある貫地谷しほりが澪の方が絶対いいのに〜

私はNHK版しかみてないのですが、あさひ太夫成海璃子はひどかったです
演技も美しさも足りなーい!
ツリ目で絶世の美女の役なので私としては黒木メイサとか柴崎コウとかかな〜
もしくは花魁らしく派手な顔立ちの高橋メアリージュンとか長谷川潤とか

私は原作至上主義でいつも「原作→映像化(アニメ化)」のタイプなので、どうしてもイメージがずれがちですね
文句言ってもしょうがないのですが

映像と漫画(絵柄がすごく古い)の方はともかく、小説はおすすめです!