どうでもいい話
少し前のこと
用事があって夜の8時半くらいに、私はひとけのない商店街を歩いた
その商店街は駅から1キロくらい離れていて、昔は中心街だったけど今はさびれてしまったとこ
夜の7時くらいにはもう全部閉店するので、お店の明かりは消えていて商店街のアーケードの街灯だけがついている
ちょっと薄暗い
そんな商店街のベンチで本を読んでいるおじさんがポツンといた
「こんな時間にこんなとこで?」と思ってたら、少し離れたところにもうひとりおじさんがいる
その人は自転車を停めて中途半端な姿勢(自転車を押しながら立ち話している感じのポーズ)で読書しているのでさらに謎
2人とも誰かと待ち合わせしている風ではない
昼間ならまだしもこんな薄暗いひとけのないとこで何でまた…
しかしふと思い出したのだが、何年か前にもこの光景を見たような気がしてきた(多分同じ人)
あの時も「こんな夜になんでこんなとこで読書してんだろ?」とギモンに思ったような
私も子供の頃から若い頃まで読書好きだった(今はあまり気力がない)
家にある本や青空文庫、図書館の本を読んで、バイトするようになってからはよく本を買うようになった
今よりも集中力も体力もあったから手当たり次第乱読
本を読んでいる間は本の世界に没頭していて、外界とは関係のない安全で幸せな時間だった
このおじさんたちも普段はどんな生活をしているか知らないけど、今この時間だけは外界から隔絶された幸せな時間をすごしてるのだと思う
「おうちで読めばいいのに」とも思うけど
○屋外の方が逆に集中できる(喫茶店でデスクワークするとはかどる原理)
○屋外の雰囲気が好き
○家庭環境が読書に向かない(家族と折り合いが悪い。家庭内が騒がしい。家に誰もおらず孤独。家が汚部屋など)
おそらく理由はこんなとこかな
読書に集中できるなら、他人から少々奇異の目で見られても別に構わん。関係ねー!という潔さを感じます
この時から屋外で読書する「野良読書」(←命名わたし)の人が気になる私
この商店街と私のマンションがある地域は、駅から少し離れているけど中心街で、美術館や大型書店などがありの文系の人が居心地のいい地域
ホールの吹き抜けロビーのベンチで本を読む若い女性
カフェで本を読む紳士風
古い昭和風喫茶で本を読む中年男性
気をつけて見ればけっこう「本を持参して読書目的に街に出る人」は結構いる
(喫茶店で読むのは野良読書ではないけどさ)
最近私も趣味で昭和喫茶をめぐっているけど、スマホじゃなく本を持参することにした
喫茶店の中で同じように読書している人がいると、なんとなく「あなたも同好の士ですか」という空気が流れる(気のせい)
隣のカップルの会話やケーキセットを食べてるフォークのカチャカチャ音、コーヒーの抽出音がいいBGM
そのうち
喫茶→オープンカフェ→ベンチ(屋根あり)→ベンチ(屋根なし)→原っぱ
と、野良レベルを上げていこうかな