だるねこ日記 2冊目

SPARKS GOGOのLIVEレポ&日記

動物病院の選び方

また猫話で恐縮ですが、今回白血病になったしずくちゃんにかかわった3人の獣医さんについて思うことをメモしときます(読まなくていいです)

とりあえずA先生とB先生から

A先生=近所なので、うちのかかりつけ医として20年くらいお世話になっている。スタッフはおらず設備もよくない小さな病院。先生は優しい人柄。ハキハキものを言わない性格。

B先生=数年前にA病院の近くにできた動物病院。設備がよくスタッフも2、3人いる。先生はやや口が悪くシャキシャキした性格。

ちなみにA先生とB先生は近所で年も近いとあって、やや意識しあってる感じ。ていうか性格が合わない模様。

今回、最初にしずくちゃんを診てもらったのはB先生
B先生は特に見た目異常がないしずくちゃんを見て、「何しに来たの?」と言いやがりましたが、頼むと血液検査や尿検査をすばやくやってくれました
ちなみにレントゲン設備とか設備がいいのでそこは安心

結果として白血病だったのですが、治療としては気休めの粉薬とプラセンタのサプリをすすめ、「栄養をとってね」で終わりでした。

続いてA先生
B病院での顛末を世間話的に話すと、「今からでもできることはあります。B先生は何も言わなかったんですか?」とのこと

「とりあえずできることは全部やって欲しい」と私が言うと治療開始
点滴、注射、投薬、補液、輸血
そして食事の仕方の指導など

結果としてはB病院に行ったのが4月3日
そのままほっといたら死んだのがたぶん4月7日(白血病の進行の速さはマジ怖)
しかしA先生の治療により10日のびて4月17日に死亡

お金と手間はかかったけど私にはかけがえのない10日間になりました
私的にはA先生に治療をお願いしたのはよかったと思ってます

しかししばらくたって考えたのですが、B先生の判断も間違ってはいないのです
(その当時は「B先生ちょっと冷てーな」と思った)

猫の白血病はレアケースをのぞいてほとんど死ぬわけです
よってジタバタ延命治療することは、飼い主の金銭的負担、世話の負担、動物自身の苦しみをいたずらに引き延ばすことになる…
B先生はシャキシャキした性格なので、冷静にそう判断したんでしょう

決して間違いじゃないし、時間に余裕のない家庭なら2、3時間おきにごはんを口に突っ込むなどの介護は無理。お金もかかるしね

最大限の治療をしたA先生は「飼い主として何かしてあげたいでしょ」とぽろっと言ってました
もちろん大前提として回復に一縷の望みにかけた治療ではあるのですが、同時に飼い主の気持ちを満たす意味もあるということ
誤解を恐れず言えば、飼い主に「やった感」を持たせることも、のちのち飼い主にとってはなぐさめになるということです

「やった感」はともかく、少なくとも私にとっては延命している間はお世話できる、触れ合える、一緒にいられる、なにより生きてそこにいる…
そして様子を間近に見ることで(残念ながら)だんだんお別れの覚悟が固まってくる
そういう意味で大変意味のあるものでした

特に熱が下がっていたほんの数日間、一緒にお昼寝したり、窓の外を眺めて鳥の声を聴いたりした時間はほんとかけがえのないものです

というわけで、私にはA先生の方針が合っていたけれど、人によっては長引かせないB先生の方針の方がいい人もいると思います
ただ私は病気が発覚してからたった4日で死なれたら今よりももっとひきずってつらかったと思う
(発覚して3日くらいは頭が理解を拒否していたので)


 A先生はあまりはっきり方針を打ち出してくれないのが欠点で、昔からそこにイライラしていました
◯先生「どうしますか?」
◯私 「どうしたらいいですか?(『どうしますか』じゃねーよ。素人の私に聞くなよ)」
という会話がしょっちゅうなされてました
聞けば全部答えてくれるんですが、あまり向こうから提示してくれないんですね

しかし最近なんとなく事情が分かってきました
人間の病院は保険がきいたり、補助が出たりするので「聞くまでもなく人命第一」の方針を医者が打ちだせるんですね
でも動物の場合は、「動物にどこまで金と手間をかけるか」というのは実際は飼い主の胸先三寸なわけです

<松コース>お金とかどうでもいいから命優先
<梅コース>大きく家計に響かない程度の常識的な範囲での治療
<竹コース>人非人と言われない程度の最低限の治療(なるべく安く)

こういう風に人によって分かれると思うんですが、これを医者がなかなかズバッと聞くわけにもねぇ…

実際、A先生がよかれと思ってやった注射が「高い注射を勝手にして!」と文句言われたりもしたそうです(A先生はかなり良心的な価格なのですが)
また私が行ったときたまたま大型犬の死体が診察室に安置してあったのですが、それは「最低限の治療をやったというポーズをつけるために瀕死の状態で運び込まれたネグレクトの犬」でした(竹コースの人。カス)

まぁいろいろあって、A先生ははっきりしない言い方をするようになったんですかね…

とにかく、疑問を感じたら動物病院を変えてみるのも手ですし、自分の中で「どこまでやるか」の方針は決めておいた方がいいと思います


最後にC先生のことです
この人はしずくちゃんと黒蜜ちゃんをもらったミルクボランティアの人です
獣医師として開業はしてないみたいですが免許は持っています
小さくて綺麗な一軒家の中で、保健所から引き出した赤ちゃん猫を人に譲れる大きさになるまでミルクをあげて面倒をみるというボランティアをしています
(正直、何で生計を立てているのか分からない。子猫もタダ。注射代のみ)

部屋には20匹くらいの子猫がおり、先生が1人で世話をされているようでした
ほかにも貰い手がつかなかった10匹ほどの成猫もいるようです
子猫がいっぱいで天国のようでしたが、世話は大変そうでした

でもですねー
黒蜜ちゃんは腎臓病でなくなったのですが、A先生によると「猫エイズ由来ではないか?」とのこと
そしてしずくちゃん白血病
どちらの病気も猫の2大怖いウイルス性の病気です

うちの県では保健所引き出しの条件として、白血病と猫エイズの血液検査は義務化されています
2匹とも陰性で、その後は白血病予防のワクチンを打っていました

でも正直赤ちゃん時の血液検査は少々不確定らしいんですよね
そしてワクチンも完璧に予防というわけではないそうです

…ということは、C先生の元にいる20匹くらいの子猫たちの1匹でも検査が不確定で実は陽性の子がいた場合、クラスターが発生するわけです
先生は清潔に管理はしていましたが、離乳期で動きたい盛りの子達は10匹くらいダンゴになって遊んでました
たぶん哺乳瓶もごはん皿も厳密には分けられていないと思います
せめて兄弟ごとに居住スペースが厳密に分けられていたら(たいがい母子感染なので)、クラスターの発生は抑えられると思うんですがあの数では無理ですね

私としては、もらった2匹のうち1匹だけなら「たまたま」とも思えたんですが、2匹続けてとなるとクラスター発生を疑わざるをおえません

このことを先生に報告をして注意を促すべきかどうか、ちょっと悩んでます
(黒蜜ちゃんの時はメールで報告しましたが)
ひょっとしたら先生はそのリスクも含み済みかもしれないし(「明日処分されるよりは…」という考え方)

非常に優しい感じの女性で100%善意で活動しているぽいので、意見するのも心苦しいとこがあります
いつかやってみたいと思ってましたが、ボランティアの難しさを感じますね…